【旧武居家住宅】【旧平井家住宅】 〔国 登録有形文化財〕

更新日:2022年06月01日

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平成28年3月、国の文化審議会は、佐倉市に所在する「旧平井家住宅」「旧武居家住宅」を国の登録有形文化財とするよう文部科学大臣に答申しました。

答申が行われた建造物の概要

旧武居家住宅主屋

木柄の細い柱を一間毎に立てられ、入口が2箇所設けられている旧武居家住宅の外観写真

所在地

佐倉市宮小路町60

現在公開中の武家屋敷の一つです。実際に中を見学することができます。

住んでいた藩士などについて

 この住宅がもとあった屋敷地は、斉藤氏屋敷ののち、文政5年(1822)年前後には依田平内、その後、服部用太郎が居住し、万延元年(1860年)以前から明治時代初期には、田島伝左衛門・田島育太郎の屋敷(佐倉城外54番屋敷)でした。 その後数人の手を経て、明治33年(1900年)に武居氏がこの住宅を取得しています。

建物の特徴

 江戸時代後期に建てられた佐倉藩士の住宅。表向(おもてむき)と生活空間を二列に分けた平面が特徴的。細い木柄の柱を一間毎に立てる古い形式で、それぞれの列に入口を設けて武家住宅の特色をよく示しています。比較的表向の割合が小さく、座敷には長押を付けないなど簡素な造りで、佐倉藩の中級藩士の住宅遺構として貴重です。平成9年に移築復元が完了し公開されました。

旧平井家住宅店舗兼主屋・座敷棟・脇蔵

道路横に建つ2階建ての古い木造の店舗兼母屋と脇に蔵のある旧平井家住宅の外観写真

所在地

佐倉市新町233-5(店舗兼主屋、座敷棟)、233-6(脇蔵)

現在、整備中のため内部は通常非公開です。秋祭りや時代まつりなどのイベントの際に臨時公開いたします。

平井家について

 平井家は江戸時代以来の有力商家で、文久8年(1863年)の藩の記録にも御用商人として薪炭類を扱う平井屋儀兵衛の名があります。明治5年(1872年)には、新制度の郵便御用取扱い人になり、佐倉郵便局の起源となっています。一時期、平井家は事情により休業しましたが、明治後期以降は酒屋を経営し、新町の大手商家の勢いを取り戻しました。昭和33年、当時の当主が高齢のため閉店し、翌年より貸店舗としていた時期もありました。平成20年に遺族より市に寄贈されました。

建物の特徴

 旧城下の町人地に位置し、接道する店舗兼主屋の脇には蔵を建て、背面側に座敷が付属しています。店舗兼主屋は明治中期、座敷棟は昭和6年、脇蔵は大正6年の建築であることがわかっています。城址公園、武家屋敷と新町通りを結ぶ角地に建ち、地域の歴史的景観に寄与しています。

答申についての概要

今回の答申についてまとめたチラシです。ご参照くださいませ。

この記事に関するお問い合わせ先

[教育委員会 教育部]文化課(文化財班)
〒285-8501千葉県佐倉市海隣寺町97番地
電話番号:043-484-6192
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