生活保護の統計調査の数値誤りによる地方交付税の返還について

更新日:2022年06月01日

ページ番号: 2176

 財政課・社会福祉課

 佐倉市が毎年度報告している各種の数値をもとに算定し交付されております地方交付税について、算定に使用する基礎数値のうち生活保護費医療扶助受給者数の報告数値に誤りがあり、過年度に交付された地方交付税を返還することとなりました。10月5日に千葉県による3年に一度の定期の交付税検査を受け、この中で生活保護費医療扶助受給者数報告数値の誤りによる錯誤額は、平成24年度から平成27年度までに算定された4ヵ年分で、約13億6千万円となる予定です。

 なお、交付税検査では、その他の項目についても、仮の数値が確定の数値に修正されるなどの通常発生しうる錯誤があるため、これを含めますと、返還額は4ヵ年で約13億9千万円となります。返還の方法は検査の翌年度(平成29年度)の地方交付税と相殺する形で行う予定です。

 このことから、平成29年度の歳入が減少となる見込みですが、これに相当する分については財政調整基金からの繰り入れを行い、実施計画に基づく市の施策の推進が滞ることのないように進めていく方針です。

 なお、実際の医療扶助の給付については正確に行われており、受給者等への影響はありません。

1.経緯

 平成27年12月に千葉県を通じて国から平成27年4月から9月の医療扶助受給者に関する照会があり、確認作業を行ったところ、実際の入院者数と報告数値が一致しないことが判明したため、原因等の調査を開始しました。

   調査の結果、生活保護システム導入当初の平成19年から平成27年に至るまで、未完了のデータが累積しており、それが原因で報告数値が過大となっていたことが判明しました。

2.誤りの要因

  1. 生活保護者が医療を受けるために必要となる医療券を発行する際、短期入院等で医療券の発行が事後処理になった場合において、登録済みデータを呼び出して医療券の発行処理をしたところ、その段階で重複データが作成され、それが未完了のまま残って統計に反映し続けてしまうというシステム上の問題があったことによるものです。
     オペレーター(担当職員)としては、同一人物が同一日に重複して入院することはないという認識から重複データが発生しているとは想定し得ませんでした。
  2. 平成19年から使用している当該処理システムのマニュアル(取扱説明書)には重複データの発生を避けるための詳細な注意事項がなかったこと、また、システムの機能面では、統計報告値のエラーチェック機能はあったものの、重複データについてのチェックが含まれていなかったことから、このような事態が発生致しました。

3.再発防止策

  1. 入院時に医療券を発行する処理で、安易に重複データが発生しないようにシステム会社が無償でシステム改修を行いました。
  2. 当面は、事務マニュアルに入力の際の注意点を加筆するなど、再発防止に努め、最終的にはオペレーターに独自判断を求めるようなシステムではなく、普遍的かつ完全なシステムとすることをめざします。
  3. 関係各所属が相互連携を密にし、組織体制の強化を図ります。

 お問い合わせ

生活保護の統計調査の数値誤りについて 社会福祉課 043-484-6133

地方交付税制度全般について 財政課 043-484-6217

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〒285-8501 千葉県佐倉市海隣寺町97
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