佐倉市立美術館
 〒285-0023
 千葉県佐倉市新町210
 TEL 043-485-7851
 FAX 043-485-9892
 E-mail muse@city.sakura.lg.jp

【平成14(2002)年度の展覧会】 
 
シーボルト・コレクション
日本植物図譜展

会期:平成14年8月17日(土)〜9月23日(月・祝)

会場:佐倉市立美術館2・3階展示室

料金:一般800円
    大学・高校生800円
    中学・小学生400円

 江戸末期、長崎・出島のオランダ商館付き医師として来日したフィリップ・フランツ・フォン・シーボルト(1796年〜1866年)は、滞在中、鳴滝塾で西洋医学、植物学などを広めた人物として知られている。その一方で、彼は日本の自然や文化に深い関心を寄せ、帰国後、日本に関する研究書を三種類著している。その中の一つである『フローラ・ヤポニカ(日本植物誌)』は、シーボルトがもっとも力を注いで取り組んだ著作であり、植物学上重要な位置を占めている。
 シーボルトは、日本の植物を調査するにあたり、植物の実物標本を収集するとともに、日本の絵師たちに数多くの植物画を描かせた。シーボルトが日本から持ち帰った植物画の中には、彼の手足となって数多くの植物画を残した長崎派の河原慶賀(1786〜1862年頃)をはじめ、本草学者の水谷助六(1779〜1833年)、幕府の医官をつとめた桂川甫賢(1797〜1844年)、狩野派の清水東谷(1841〜1907年)などによる、さまざまな作品が含まれている。これらの植物画は、西洋伝来の写実性と日本の伝統美が融合した独特の情緒を漂わせており、芸術作品としても高い水準を示しているといえる。


チバ・アート・ナウ'02
かたちの所以

会期:平成14年11月23日(土)〜12月22日(日)

会場:佐倉市立美術館1階エントランスホール、2・3階展示室

料金:一般600円
    大学・高校生400円
    中学以下無料

 20世紀初頭に端を発する「概念芸術」の流れは、作品そのものよりも「作家の考え」など、目に見えないものこそ、重要だとするものであった。それはやがて既製品をそのまま展示して美術作品の意味を問い直した「レディメイド」という考え方を生み出す。その後も「人間の身体」を重要な表現媒体だと考える表現方法へつながり、1960年代には「パフォーマンス」、「イベント」の世界的な流行を発生させた。そうした流れは近代彫刻の「塊」という概念にも変化を促し、特定の空間全体を作品と考える「インスタレーション」を生み出す。また、科学技術の進歩によって次々に「新素材」が生み出されたことも、彫刻概念に様々な変化を与えた。
 多様な可能性へ向かって歩み始めると同時に、その存在についてあらゆる問答を繰り返した彫刻は、この百年で何を得、どこへ向かうのであろうか。本展では60年代に素材をそのまま提示した「もの派」の後、形の復権を目指した1980年代以降の鷲見和紀郎、土屋公雄、藤堂良浩、中村哲也、丸山富之といった現代作家5名の新作を中心として紹介、それぞれの表現の対比によって「彫刻」という枠組みについての有効性と可能性を考察した。


香取秀真展

会期:平成15年1月21日(火)〜2月20日(木)

会場:佐倉市立美術館2・3階展示室

料金:一般600円
    大学・高校生400円
    中学生以下無料

 近代工芸史に大きな足跡を残した鋳金家・香取秀真の回顧展。香取秀真は、明治7年に現在の印西市に生まれ、明治14年に現在の佐倉市麻賀多神社に預けられ、東京美術学校入学のため上京するまでの10年間を佐倉で過ごした。このことから、本館では香取秀真を本市にゆかりの深い作家として、研究の柱のひとつとしてきた。今回は、香取秀真の金工作家としての活動を顕彰する、本館としては初めての試みとなった。
 展示作品は、金工作品100点。明治30年の東京美術学校卒業制作から、最晩年の昭和28年の作品まで、生涯にわたる作品を展観した。作品は制作年順に展示したが、不明な作品は判明している作品を基準に、作品の形態や様式から推定し、展示した。
 作品の内容は、花瓶や花入れなどの花器が34点と最も多く、次いで香炉が27点、茶の湯釜が10点と続く。作品の選定にあたっては、秀真の金工作家としての業績を回顧する初めての展覧会ということもあり、質の高い作品を厳選した。


バルティモア美術館所蔵
バルビゾン派〜印象派展
Barbizon and Impressionist Works from The Baltimore Museum of Art

会期:平成15年2月27日(木)〜3月30日(日)

会場:佐倉市立美術館2・3階展示室

料金:一般800円
    大学・高校生600円
    中学・小学生400円

 19世紀前半、新古典主義が主流であったフランス画壇で、パリ近郊のバルビゾン村を拠点地として新しい風景画の制作に実験的に取り組み始めた画家たちがいた。彼らは芸術村と化したバルビゾン村で、実在の自然風景をモチーフに選び取り、光や色彩の効果を十分に観察して構図を決め、時には荒々しい筆触により、「ありのままの自然」を描いた絵画の創始者といえる。彼らはこの小村の名称から「バルビゾン派」と呼ばれた。彼らの野外での制作は習作に留まり、完成作はアトリエで描かれていたが、野外制作と自然観察のコンセプトの重要性や、感じた「印象」を即時に画面に取り入れ、生き生きとした効果を得る技法とその価値を、当時フォンテーヌブローの森で制作していた後の印象派の画家たちに伝えた点で、バルビゾン派は印象派の直接的な先駆とも言える。
 本展では、ボルティモア美術館の所蔵品から、主にバルビゾン派の作品を収集したジョージ・ルーカスのコレクションを中心に、19世紀後半に展開したバルビゾン派から印象派への流れを「自然への関心」「バルビゾン派」「写実表現と光の試み」「印象派とその周辺」の4章で紹介した。


 

2008-2012 Sakura City Museum of Art,all rights reserved.
当ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は佐倉市立美術館に帰属します。