佐倉市立美術館

佐倉市立美術館

展覧会

平成9(1997)年度の展覧会

フランク・ロイド・ライトと日本展

  • 期間
    1997年5月24日(土)~6月29日(日) 終了しました
  • 会場
    佐倉市立美術館2・3階展示室
  • 観覧料
    一般800円、大学・高校生600円、中学生以下無料
フランク・ロイド・ライトと日本展

アメリカが生んだ世界的建築家フランク・ロイド・ライト(1867~1959)は、日本でも旧帝国ホテルの設計者として余りにも有名であるが、彼が日本美術のすぐれた蒐集家であったということは、これまでほとんど知られていなかった。ライトは蒐集した美術作品を単に鑑賞するだけではなく、インテリアとして積極的に自分の建築に取り入れていた。
ライトの日本美術コレクションの一角をなした膨大な数の浮世絵版画は、現在、メトロポリタン美術館などの著名な美術館に分蔵されているが、近年の調査により、それ以外にも相当数の美術作品がフランク・ロイド・ライト財団の収蔵庫において発見された。それらは、屏風・扇面・摺物・工芸品などあらゆるジャンルに及んでおり、今回の展示作品も17世紀の土佐派の扇絵、岩佐又兵衛の風俗画、あるいは北斎や俊満らの摺物など、総数119点に及ぶ。本展は、日本をこよなく愛したひとりの偉大な建築家が生涯かけて蒐集した、真の意味での“幻の日本美術コレクション”を、一堂のもとに鑑賞することができるまたとない機会であった。


高橋秀:画家とコレクター

  • 期間
    1998年11月1日(土)~12月21日(日) 終了しました
  • 会場
    佐倉市立美術館2・3階展示室
  • 観覧料
    一般800円、大学・高校生600円、中学・小学生400円
高橋秀:画家とコレクター

当館では、空宙モヌメント「燦」(高橋秀作)を収蔵しているが、これまで高橋秀の画業を一般に紹介する機会に恵まれなかった。そこで本展では、ふくやま美術館の協力のもと高橋秀の出身地広島県を含め瀬戸内海周辺の個人及び公共施設に収蔵されている作品を一堂に展覧することとなった。内容は、画家とコレクターの交流に焦点をあて、一般に[個人蔵]としか明記されない所蔵者を個人名で明記し、カタログにコレクター6名の作品や作家に対する思いを掲載した。こうして、これまで作家が拒んでいたせいもあって開催されることのなかった大規模な回顧展を開催することができた。初期(1950年代)から新作(1997年)までの作品を出品しており、個人が秘蔵していた作品も少なくない。
展覧会の構成は、第1会場の入口側に高橋秀という作家を知ってもらうため、代表作、大作を展示した(公立美術館の収蔵作品が大半をしめる)。そして、第1会場の出口側から第2会場にコレクター別を意識しながら現在までの軌跡を展示した。高さ2m幅4.4mの《華やぎ》《乱》などの大作から、高さ24.5㎝幅33㎝の《尾道水道》まで大小さまざまな作品を紹介することができた。


マウリッツハイス美術館展—オランダ絵画の黄金時代
Diversity and Specialisation.
Seventeenth-century Duch Masters from the Mauritshuis

  • 期間
    1998年1月2日(金)~2月12日(木) 終了しました
  • 会場
    佐倉市立美術館2階展示室
  • 観覧料
    一般800円、大学・高校生600円、中学・小学生400円
マウリッツハイス美術館展—オランダ絵画の黄金時代

オランダのデン・ハーグにあるマウリッツハイス美術館は、1816年に国王ウィレム1世の収集を基本として設立された王立美術館である。本展では同館が収蔵する、レンブラント、ハルス、ファン・ライスダールら40作家の46点により、17世紀オランダ絵画の黄金時代を紹介した。


第16回 新春佐倉美術展

  • 期間
    1998年1月2日(金)~1月18日(日) 終了しました
  • 観覧料
    無料

佐倉を拠点として活動する現代作家の絵画、彫刻、工芸作品を一堂に集めて紹介します。
(絵画は公募、審査による入選者。彫刻・工芸は実行委員会による選抜)


チバ・アート・ナウ'97 現代美術というジャンル

  • 期間
    1998年2月22日(水)~3月22日(日) 終了しました
  • 会場
    佐倉市立美術館2・3階展示室、エントランスホール、屋外展示室
  • 観覧料
    一般600円、大学・高校生400円、中学生以下無料
チバ・アート・ナウ'97 現代美術というジャンル

県内に関係する新世代作家の紹介を目的としたシリーズの4回目。出品作家は天野純治、金子友紀、久保理恵子、多和圭三、西村陽平、真島秀徳の6名。これらの作家は常に新しい表現を求めて枠を越えようとし、鑑賞者は既知の枠に当てはめようとする。ここに現代美術が難解だと敬遠される一つの鍵があるように考えられる。本展では鑑賞とは、先入観から解放され、身近に作品に接するべきであるという観点から「日本画」などの明治以降の制度化された枠に疑問を投げかける意味で、これらを超越してきた現代美術を含めてこれらの枠に今一度当てはめ、作品を並列して対比、既存の枠がいかに表層的であるか、また社会との繋がりを保つために各作家が何を「底辺」に置いているかを検証しようとした。