佐倉市立美術館

佐倉市立美術館

展覧会

開館30周年記念 生誕100年記念


深沢幸雄展-彫版に依って歌う詩人


Yukio Fukazawa,A Retrospective:
The poet of Engravings



  • 期間
    2024年8月10日(土)~9月29日(日)
  • 休館日
    8月13日(火)、19日(月)、26日(月)、9月2日(月)、9日(月)、17日(火)、24日(火)
  • 会場
    佐倉市立美術館 2・3階展示室

  • 観覧料
    一般600(480)円、大学生400円(320)円、高校生以下無料
  • ( )内は、前売り及び20名以上の団体料金
    前売券は佐倉市立美術館、佐倉ハーモニーホール(佐倉市民音楽ホール)、佐倉市観光協会、JR佐倉駅前観光情報センターにて
    2024年7月23日(火)から8月9日(金)まで販売予定
    障害者手帳をお持ちの方は1階受付でご提示ください。ご本人とその介助者1名は無料です。
深沢幸雄(1924-2017)は、山梨県南巨摩郡増穂町(現、富士川町平林)に生まれ、東京美術学校(現、東京藝術大学)の工芸科で彫金を学びました。
戦後は千葉県市原市鶴舞に移り住み、油画の制作を行っていましたが、戦時中に受けた右膝の打撲痕から発病し、以降6年間にわたり右膝をコルセットで 固めた不自由な生活を強いられることになります。
闘病中に机上でも制作できる銅版画に取り組み始め、独学で様々な技法を習得します。
1963(昭和38)年には、メキシコ国際文化振興会の依頼により、メキシコシティで銅版画の技法を教えるため初渡墨。
以降、メキシコ文明に影響を受けた力強い色面の大型版画を多く制作しました。
また1981(昭和56)年にはチンタラ―一世と名付けた自動目立て機を開発し、メゾチントと呼ばれる技法を駆使した幻想的な作品を作り上げました。
深沢は、「もちろん豊富、自在な語彙を持つことは重要だが、それだけでは良き文学は生れないし、その反面それが無くては叶わぬから厄介なことである」と 自著『銅版画のテクニック』(1966年/株式会社ダヴィッド社発行)のなかで銅版画の制作を文学になぞらえて語りました。
その言葉のとおり、深沢は絶えず新たな画題と技法の研究に励み、得た知識を広く公開し、日本の銅版画のすそ野を広げるべく長年にわたり尽力しました。
深沢はその生涯で1,100点を超える作品を制作した多作な作家であり、展覧会でそのすべての作品を網羅することは叶いませんが、 本展は深沢の残した作品の中から作風の変遷をたどれる約200点の作品を選び、展示することで、 深沢が歩んだ長い制作の旅路を共にたどろうとするものです。
詩情あふれる深沢の作品を、ぜひご鑑賞ください。

深沢幸雄展

1. 《作品名不詳》制作年不詳 個人蔵
2. 《ブルネット・ラティーニ》1956年 エッチング、ディープエッチング、ソフト・グランド・エッチング、ルーレット 佐倉市立美術館蔵
3. 《こぼれ陽》1956年 メゾチント 千葉市美術館蔵
4. 《窓》1972年 アクアチント、ハンダ、ディープエッチング 佐倉市立美術館蔵
5. 《ミスター・ト音記号》1994年 ディープエッチング、アクアチント、メゾチント、エングレービング、ソフト・グランド・エッチング、シュガーアクアチント 佐倉市立美術館蔵

主催:佐倉市立美術館
特別協力:千葉市美術館

[会期中のイベント]
●担当学芸員によるギャラリートーク
2024年9月21日(土) 14:00~15:00
無料(参加には展覧会チケットが必要です)
展示室内にて、展覧会担当学芸員によるギャラリートークを行います。

●版画でオリジナルカードを作ろう!-ドライポイント版画1日体験
市内在住の長島充氏(画家・版画家)を講師に迎え、塩ビ板を使って銅版画技法の一種であるドライポイントの体験をします。
2024年9月8日(日) 10:00~16:30
講師:長島充(画家・版画家)
会場:夢咲くら館 1階 ゆめさくらひろば
定員:15名(中学生以上・応募者多数の場合は抽選)
参加費:1,000円(材料費)と展覧会チケット
もちものなど:はがき大(100mm×140mm程度)の下絵を描いて持ってきてください。
テーマは自由です。画材は鉛筆、ペンなどで、黒一色の線画で描いてください。
汚れてもよい服でご参加ください。
昼食は各自でご用意ください。会場でも飲食できます。
※申込は、ちば電子申請サービスで、8月1日から18日まで。
申込先: https://apply.e-tumo.jp/city-sakura-chiba-u/offer/offerList_detail?tempSeq=34249
※申込は締め切りました。

●ダンテと宮沢賢治とアルチュール・ランボーの世界(仮)
詩人・比較文学者・明治大学教授である管啓次郎氏と、音楽家・小島ケイタニーラブ氏を講師に迎え、 深沢幸雄が詩画集制作のテーマとして扱ったダンテ『神曲』と宮沢賢治『春と修羅』、 アルチュール・ランボー『酔いどれ船』などを取り上げながら歌と詩の朗読会を行います。
2024年9月14 (土) 14:00-15:30
出演:管啓次郎(詩人・比較文学者・明治大学教授)
小島ケイタニーラブ(翻訳家・音楽家)
定員90名 要申込
無料(参加には展覧会チケットが必要です)
※申込は、電話で受付中(043-485-7851)

●夏のミテ・ハナソウ
2024年8月10日(土)、11日(日)、12日(月・祝)、16日(金)、17日(土)、18日(日)、 23日(金)、24日(土)、25日(日)、30日(金)、31日(土)
14:00-15:00 定員10名(予約不要・先着順)
開始10分前に佐倉市立美術館1階階段前集合
無料(参加には展覧会チケットが必要です)
※8月24日(土)は株式会社QDレーザーの協力で、弱視など見えにくさを感じるロービジョンの方と一緒に、 対話型鑑賞会と振り返りを行います。
協力:ミテ・ハナソウ佐倉、QDレーザー

●ミュージアムコンサート
2024年8月18(日)、9月15日(日) 各日14:00-
佐倉市立美術館1階ロビー
無料・申込不要
協力:佐倉楽友協会