佐倉市の文化財-彫刻

更新日:2022年08月31日

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実蔵院 木造阿弥陀如来坐像 < じつぞういん もくぞう-あみだにょらい-ざぞう > (臼井台)

 大沢山実蔵院の木造阿弥陀如来坐像は、檜材の寄木造りで、 眉間にあって光明を放つ雪白の白毛を表わす白毫を水晶で表現しています。 頭髪は仏像彫刻に見られる螺髪とは異なり、縄を巻いたような形をしています。 このような頭髪は、清涼寺式といわれる仏像に見られるものです。
 幾分低めの膝高や、肩あがりに感じる木造りから、鎌倉時代末期の仏像と考えられています。 光背・台座等は後世に補われています。 像背面には、「恵心直作浮木弥陀」という金泥による後世の書もあります。

 〔昭和44年(1969年)3月12日市指定有形文化財〕

玉泉寺 木造金剛力士立像 < ぎょくせんじ もくぞう-こんごうりきし-りゅうぞう> (岩名)

 真言宗豊山派玉泉寺の毘沙門堂仁王門の木造金剛力士立像は、「岩名の仁王様」として親しまれています。 忿怒の相を表わす二体の像(阿形像、吽形像)は、ともに榧材の一木造りです。
 製作年代については、像の体内に明応6年(1497年)、寛永7年(1630年)、元文2年(1737年)に修理されたことが記されていることと、様式の特徴から室町時代初期の作と考えられます。

 〔昭和53年(1978年)7月26日市指定有形文化財〕

大聖院 木造大日如来坐像 <だいしょういん もくぞう-だいにちにょらい-ざぞう> (鏑木町)

 大和田山大聖院の木像金剛界大日如来坐像は、本堂に安置されています。
 檜材を用いて、寄木造といわれるいくつかの材を組み合わせて造る工法が使用されています。 目は玉眼で、像全体に漆箔が施されており、頭部には髷がなく宝冠を被っています。 製作年代は明らかではありませんが、前方観に優しい像容をもつ鎌倉時代末期の様式を示しています。 光背と台座はともに後世に補われたものですが、像本体の保存状態は良好です。

 〔昭和53年(1978年)4月18日市指定有形文化財〕

周徳院 木造薬師如来坐像及び両脇侍立像 <しゅうとくいん もくぞう-やくしにょらい-ざぞう および りょうわきじ りゅうぞう >(鏑木町)

 曹洞宗医王山周徳院の境外仏堂であった薬師堂に安置されていましたが、昭和4年(1929年)の薬師堂火災により境内に移されました。 薬師如来像は榧材の寄木造で、彫眼に白毫を有し、頭頂部が高く盛り上がり、頭髪が縄目の渦紋状になっていることを特徴としています。 製作年代は室町時代と考えられますが、鎌倉時代後期様式を有しています。
 両脇侍の日光菩薩立像、月光菩薩立像は、檜材による寄木造です。 頭頂宝に宝冠を着け、玉眼を入れています。 薬師如来とは別作ですが、ほぼ同時期に製作されたものと考えられます。

 〔昭和53年(1978年)10月18日市指定有形文化財〕

正光寺 木造薬師如来立像 < しょうこうじ もくぞう-やくしにょらい-りゅうぞう> (畔田)

 正光寺境内から本堂に向かって右奥にある薬師堂に木造薬師如来立像が安置されています。 これは、檜材寄木造りで漆箔が施された仏像です。製作年代は、室町時代と推定されます。
 この像は渦巻状の縄を巻いたような形の頭髪を特徴とします。 雨乞いの際に水をかけたようで、傷みが激しく、肉髻珠と、白毫、両手先、持物の薬壷、光背、台座は昭和62年(1987年)に修理したものです。

 〔昭和39年(1964年)3月18日市指定有形文化財〕

教安寺 金銅地蔵菩薩坐像 <きょうあんじ こんどう-じぞうぼさつ-ざぞう> (新町)

 金銅地蔵菩薩坐像は、教安寺の本堂前に旧街道に向かって置かれています。
 像は石積みの基壇上に安置されているのですが、この基壇は昭和34年に破損したために、旧位置から3.6メートルほど本堂側に寄った現在の位置に移して新設されたものです。上に円形の敷茄子を置き下は無縁仏を納めるようになっています。
 この像は享保6年(1721年)に「三界万霊供養」のために造立されたものです。蓮座には浄財供養の140余名の零名が刻されています。

 〔平成20年(2008年)9月1日市指定有形文化財〕

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