佐倉市登録有形文化財制度
目的など
登録することで文化財の価値を再認識し、積極的に活用しながら保存していくことを目的としています。
また、建物を維持するための修理修繕に対して補助金が交付されます。
私たちの住む佐倉市には、脈々とした歴史があり、各時代を生きてきた建造物が市内に多く残されています。しかし、身近にあるものは存在が当たり前で、その価値になかなか気づかないものです。あるいは残したくても、維持していくためには多くの費用がかかり、惜しくも取り壊されてしまう例も少なくありません。そこで佐倉市が大切な歴史的建造物を残していくために設けた制度が登録有形文化財制度です。
登録について
登録の対象について
建てられてから50年を経た佐倉市内の建造物で
歴史的景観に役立っているもの・
再現することが難しいもの
造形の手本となっているもの
- ○○町の○○と言えば、誰もが知っているように、私たちの生活と結びついて親しまれているもの
- 時代を代表する特徴を持っているもの、意匠や技術・工法などが優れているもの
- 名工が手がけたもの、有名な設計者などが作ったもの
- 由緒ある建造物であったり、そのものにまつわるエピソードなどがあるもの。例えば、歴史的人物の生家や住まいであったり、有名な作品に出てくるなど。
- 現在ではあまり見られない技法や材料を用いて造られたもの
- 他には同じような例の少ない珍しいもの
登録に際して
登録は、所有者からの届出によって行われます。
登録の対象となるものは、佐倉市全域の建造物です。門、塀、煙突、橋など土地に定着したものや、建物と一体となっている土手なども含まれます。
登録のしくみ

補助金制度について
登録された建造物の修理や復元工事にあたっては、修理基準に従い補助金が予算の範囲内で交付されます。
例えば次のような工事です。(補助金の対象となる工事の一例です。詳しくは問い合わせてください)
(注意)文化課窓口にて登録有形文化財制度に関するパンフレットを配布しています。
- 外壁:痛んだ漆喰の壁の表面を漆喰で修理する。
古い下見板を新しい下見板にする。
サイティングや波板等に改造された壁を、板壁、土壁、漆喰壁などにする。 - 屋根:痛んだ瓦を修理する。
古い鉄板葺きを瓦に葺き替える。 - 工作物等: 看板、日除け、テント等を撤去する。
昔の看板を復元する。 - 開口部:アルミサッシを木製建具に替える。
シャッターを撤去する。
格子を修理したり、新規に造る。
補助金申請の流れ
- 事前相談
修理工事等をする場合は、修理基準に適合するか事前に文化課の窓口で相談します。 - 補助金申請
関係書類を添えて、補助金の申請を行います。 - 補助金交付決定
申請内容の審査後、市から補助金交付の決定通知があります。 - 補助金の交付
修理工事の内容を確認後、市から補助金が交付されます。
Q&A
質問1:既に改造していても登録できますか?
回答1:既に改造していて当初の姿のままでないものや、用途を変えたものでも、登録の条件にあてはまる部分が残っていれば登録できます。
たとえば、正面をおおっている看板や、後から取り付けた材料によって当初の姿が隠されている場合でも大丈夫です。
質問2:登録してからの改造はできますか?
回答2:登録することで規制に縛られることはありません。
そのまま使い続けても、また歴史的な価値を活かしての他の用途に変えることもできます。
なお、内部の改修は自由ですが、外観に関してはできるだけ景観に配慮した改修をお奨めしています。
質問3:指定文化財との違いは?
回答3:指定文化財は、国と地方公共団体が指定するものがありますが、対象となる建物は特に重要とされるごく限られたものです。
改修等にあたっては許可が必要です。
佐倉市の登録有形文化財制度は内部の改修や使用の規制はありません。
外観の保全を優先し、建物の価値を活かした積極的な活用を支援しています。
質問4:どのような時に届出が必要ですか?
回答4:外観を直す場合や、建物の所有権が変更する場合には届出が必要です。
なお、現況を著しく変更した場合には登録が取り消されます。
指定文化財となった場合も登録は取り消しとなります。
更新日:2022年06月01日