【旧堀田邸】 旧堀田正倫庭園 〔国 名勝〕 (= さくら庭園)
旧堀田正倫庭園
旧堀田邸の庭園は、平成27年3月10日に国の名勝に指定されました。
「旧堀田正倫庭園」は、文部科学省告示における指定名称です。
最後の佐倉藩主であった堀田正倫(ほったまさとも)が、明治23年に旧領である佐倉に設けた旧堀田邸の庭園で、現在、《さくら庭園》の愛称でも親しまれています。鹿島台地縁辺部に位置し、広い芝生地を中心とし、対岸の台地を借景とした意匠・構成で、明治期の庭園の特質をよく表している点で重要です。
庭園の特色
庭園の設計は東京巣鴨の植木職、伊藤彦右衛門(いとうひこえもん)によるもので、庭園の当初の姿や利用の変遷を把握することができる史料が残されています。これらの史料から庭園の構想および築造の過程・実態を知ることもでき、学術上の価値を高めています。さらに、庭園で撮影された古写真も多く残り、当時より堀田家の人々をはじめ、佐倉の様々な人々にも深く親しまれていたことがわかります。
また、建築の周りを垣で囲い和風の庭園としての地割を行い、その外側に広い芝生地を設け、対岸の台地などを借景とする地形を活かした独特な景観を呈しています。
現在では、斜面林の樹木の生長により借景が臨めないなど、堀田正倫が手掛けた庭園の一部は失われてしまいましたが、残る庭園部分は造園当初の意匠・構成が良好な状態で維持されています。
これらの点が高く評価され、名勝の指定に至りました。今後も、佐倉市の歴史・文化を伝える「顔」の一つとして、保存・活用を進めてまいります。
見学について
庭園は、都市公園として常時公開されています。
旧堀田邸の邸宅部分(旧堀田家住宅)は、午前9時30分から午後4時30分の間、開館しております。
休館日は、月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)です。
詳しくは、下記リンクをご参照ください。
更新日:2022年08月31日