救急車の要請
救急車を呼ぶときは
局番なしの「119番」を回し、「救急」であることをはっきり伝えてください。
通報を受けた指令員が、出動のために必要な次のことを順番に伺いますので、あわてず、ゆっくりと正確に答えてください。
- 救急車に来てほしい住所(大きな建物、交差点などの目標物の有無)
- 傷病者の症状(「誰が・どのようにして・どうなったか」、意識・呼吸の有無など)
- 傷病者の年齢(わからない場合は「おおよそ60代」など)
- 通報者の氏名と連絡先(確実に連絡が取れる電話番号など)
(注意)上に挙げたものは一般的な聞き取り内容ですので、場合によってはさらに詳しい内容について尋ねられることがあります。わかる範囲で構いませんので、指令員に伝えてください。
こんなものを用意しておきましょう
救急車を呼んだら、次のようなものを用意しておくと便利です。
- 保険証や病院の診察券
- お金
- 靴
- 普段飲んでいる薬とおくすり手帳
乳幼児の場合は、次のようなものも用意しておきましょう。
- 母子健康手帳
- 紙おむつ
- 哺乳瓶
- タオル
救急車が来たら、こんなことを伝えてください
傷病者の状態を詳しく把握することは、その命を救うことにつながります。
救急車が到着したら、次のようなことをできるだけ詳しく救急隊員に伝えてください。
- 事故や具合が悪くなった時の状況
- 救急隊が到着するまでの容体の変化
- 救急隊が到着するまでに行った応急手当の内容
- 持病、かかりつけ医、普段飲んでいる薬、普段の生活における医師の指示など、傷病者に関する情報
(注意)持病やかかりつけ医などの情報は、日頃からメモなどにまとめておくと便利です。
ためらわず救急車を呼んでほしい症状
大人の場合
顔
- 顔半分が動きにくい、あるいはしびれる
- にっこり笑うと口や顔の片方がゆがむ
- ろれつがまわりにくい、うまく話せない
- 視野が欠ける
- 突然ものが二重に見えるようになった
- 明らかに顔色が悪い
頭
- 突然の激しい頭痛
- 突然の高熱
- 支えなしで立てないほどふらつく
胸・背中
- 突然の激痛
- 急な息切れ、呼吸困難
- 胸の中央に、締め付けられるような、または圧迫されるような痛みが2~3分続く
- 痛む場所が移動する
腹
- 突然の激しい腹痛
- 持続する激しい腹痛
- 吐血や下血
手足
- 突然のしびれ
- 突然、片方の手足に力が入らなくなる
小児(15歳未満)
顔
唇の色が紫色で呼吸が弱い
頭
- 頭を痛がり、けいれんがある
- 頭を強くぶつけて出血が止まらない、意識がない、けいれんがある
胸
激しい咳やゼーゼーと苦しそうな呼吸をして顔色が悪い
腹
- 激しい下痢やおう吐で水分が取れず、食欲がなく意識がはっきりしない
- 激しい腹痛で苦しがり、おう吐が止まらない
- 血便
じんましん
虫に刺されて全身にじんましんが出て、顔色が悪くなった
生後3か月未満の乳児
様子がおかしい
共通
意識
- 意識がない、もうろうとしている
- ぐったりしている
けいれん
- けいれんが止まらない
- けいれんが止まっても意識が戻らない
けが・やけど
- 大量の出血を伴う外傷
- 広範囲のやけど、痛みのひどいやけど
飲み込み・吐き気
- 食べ物をのどに詰まらせて呼吸が苦しい
- 異物を飲み込んで意識がない
- 冷や汗を伴うような強い吐き気
事故
- 交通事故
- 水に溺れた
- 高所からの転落
救急医療について考えてみませんか?
救急医療は限りある資源です
症状に緊急性がないのに救急車を呼ぶ人がいます。救急車や救急医療を行えるスタッフの数には限りがあります。緊急性のない要請に応じている間に、本当に緊急医療が必要な人の命が危険にさらされています。
救急車や救急医療は限りある資源です。
いざというときの自分自身の安心のために、救急医療の重要性について考えてみませんか?
本当に救急医療が必要ですか?
過去、こんなケースで救急車が利用されたことがありました。
- 蚊に刺されてかゆい
- 海水浴で日焼けした肌がヒリヒリする
- 紙で指先を切ったが、すでに血は止まっている
- 病院でもらった薬がなくなった
- 入院するのに病院まで運んでほしい
- ヘルパーが来てくれなかったので代わりに救急車を呼んだ
- 病院の待ち時間が面倒だから
本当に必要なのか、もう一度考えてみませんか?
更新日:2022年06月01日