ファシリティマネジメントの取り組み
佐倉市ファシリティマネジメント推進基本方針に基づき、全庁的な視点からファシリティマネジメントの推進を図るため、次のような取り組みを行っています。
ファシリティマネジメントとは
土地・建物・設備といったファシリティを対象として、経営的な視点から設備投資や管理運営を行うことにより、施設に係る経費の最小化や施設効用の最大化を図ろうとする活動のことをいいます。
(1)ファシリティ情報の一元化及び共有化
公共施設マネジメントシステムの導入
ファシリティ情報のデータベース化を行い、公共施設マネジメントシステムにより全庁での一元化・共有化をすることで、ファシリティの「見える化」を図ります。
施設白書の作成
市の公共施設の今後について、市民の皆さんと共に考えていくために、施設の利用状況や経費などについての概要を、白書としてとりまとめています。
公共施設等総合管理計画の策定
公共施設等の老朽化対策に計画的に取り組んでいくとともに、財政負担の軽減・平準化を図り、将来を見据えた適切な公共施設等のあり方を検討していくための基本的な方針を示すものとして、「佐倉市公共施設等総合管理計画」を策定しました。
(2)土地の利活用の促進
保育園改築に伴う提案
与条件と概算コストを整理し、ケーススタディを行い提案しています。
市立保育園改築に伴う提案 (PDFファイル: 86.5KB)
未利用資産(土地)の売却
未活用資産(土地)の掘り起こしを行い、売却を行いました。また、その土地にはコンビニエンスストアが立地し、地域の利便性向上に寄与しています。
未利用資産(土地)の売却 (PDFファイル: 714.5KB)
インターネットを活用した公有財産売却
歳入の確保を図るため、不要資産(不動産・動産を問わず)の売却を行います。また、その手法については、通常の入札方式に加え、ヤフー株式会社が提供する公有財産売却システム(官公庁オークション)を新たに導入しました。
(3)施設評価の実施
既存施設の規模の適正化や計画的な維持保全を図るため、施設性能、利用状況、効率性等の施設状況を調査し、多角的な視点から分析・評価を行います。
既存施設規模の適正化
個々の改修事業にあわせて、余剰状況、利用状況、効率状況を勘案し、規模の適正化(総量縮減)とコストダウンを図っています。
施設の複合化
個々の施設の建て替えにあわせて、異なる施設の複合化、機能の共有化等を図ることにより、効率的・効果的な施設の配置や機能確保の方法を検討しています。
志津公民館の建て替えにあたっては、平成23年度に「志津公民館整備事業基礎調査」として、志津公民館の他、京成志津駅周辺の公共施設に関する耐震・老朽化対策に向けた基礎調査を、大学との共同研究という形で行いました。建物の老朽度や利用状況に関する調査の他、広く公共施設のあり方の観点から、研究機関としての提案を含めた内容となっています。
複合化の事例
志津公民館整備事業基礎調査業務報告書
志津公民館整備事業基礎調査業務報告書 (PDFファイル: 4.3MB)
(4)施設の利活用の促進
設計業務に伴う提案
個別の設計業務においても、これまでの既成概念にこだわることなく、ファシリティマネジメントの観点から、より現実的な使用者ニーズへの対応や機能性向上を図ることを目的に、設計提案を行っています。
中学校体育館ステージ設計にかかる提案について (PDFファイル: 133.5KB)
庁用自動車の共用利用(参考)
本庁敷地の有効活用を図ることを目的に、多くの面積を占める庁用自動車の総量縮減を計画的に行うことを目指します。
専用車の共用車化による合理化 (PDFファイル: 168.6KB)
市有財産の一時貸付
本庁舎等の余裕がある部分を活用し、新たな歳入の確保等を図っています。
施設空間の有効活用
本庁舎の一部を市民活動(発表)の場として開放しています。
ロビーコンサートの実施 (PDFファイル: 144.9KB)
(5)維持保全業務の適正化
これまで所管部署ごとに予算化されている修繕費等を段階的に集約し、計画的、効率的な施設保全を行います。
施設管理者点検マニュアルの作成
日常の点検・維持方法や応急的な修繕等について、施設管理者が効率的に施設の維持保全を行うために、維持管理マニュアル等の作成を行います。
佐倉市施設管理者点検マニュアル(基本編) (PDFファイル: 1.1MB)
公共施設包括管理業務委託
従来は施設担当課ごとに個別に契約を行っていた設備等の維持管理に係る業務の予算を集約し、一括して発注。既存業務に加え、施設の巡回点検や緊急対応などを実施しています。
公共施設包括管理業務委託の概要 (PDFファイル: 279.3KB)
(6)光熱水費の削減
ESCO(エスコ)事業
市有施設について、ESCO事業の導入を図っています。
ESCO(Energy Service Company)事業とは
省エネルギー改修にかかる経費を光熱水費の削減分で賄う事業です。ESCO事業者は、省エネルギー診断、設計・施工、運転・維持管理、資金調達などの包括的なサービスを提供します。また、省エネルギー効果の保証を含んだ契約とする特徴を持ちます。
インハウスエスコ事業の実施
一元化した光熱水費に関するファシリティデータをもとに各施設の状況を分析し、その原因を探り改善する事業を実施しています。
インハウスエスコ事業とは
組織内(インハウス)の職員自らが取り組む省エネルギー改善(エスコ)事業のことをいいます。
インハウスエスコ事業の実施(見える化事例) (PDFファイル: 308.8KB)
公共施設における電力の調達
公共施設の光熱水費削減、環境に配慮したエネルギー調達の観点から、公共施設において小売電気事業者からの電力の一括調達を行っています。市が所有する複数の公共施設を集約し、入札による一括調達を行うことにより、電気料金の削減につながっています。
(7)職員意識改革の推進
平成19年度 所属長研修
「建築保全とファシリティマネジメント(FM)の連携」 ~公共施設資産改革のために~
- 講師:中津エフ.エム.コンサルティング 代表取締役 中津 元次氏 平成19年11月7日開催
- 場所:佐倉市役所 1号館6階 中会議室
- 対象:管理職約100名
平成22年度 所属長研修
「なぜ今PPPなのか 社会資本老朽化とPPP」
- 講師:東洋大学大学院 根本祐二 教授
平成22年8月4日開催 - 場所:佐倉市役所 1号館6階 中会議室
- 対象:管理職約100名
平成25年度 職員研修
「平成25年度 佐倉市ファシリティマネジメント(FM)研修」
- 講師 : 池澤 龍三氏 【株式会社五星パブリックマネジメント研究所 副所長】、松村 俊英氏 【株式会社ジャパンシステム公共事業本部 ソリューショントラテジスト】 、天米 一志氏 【株式会社五星パブリックマネジメント研究所 所長】、熊谷 比斗史氏 【株式会社ファシリテイメント研究所 マネージングダイレクター】、李 祥準氏 【首都大学東京都市環境学部建築都市コース 助教】、下平 和彦氏 【鎌倉市経営企画部経営企画課 課長】
平成25年5月24日開催 - 場所:佐倉市役所 社会福祉センター3階中会議室
- 対象:市職員約40名
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更新日:2022年09月30日